セネガル人の初歩的ミサンガ商法にミラノで捕まった話 最終的には勝った(買った)
やられた。完全にやられた。いやでも最終的には勝った。
日本から友人が来ていたので斎藤たちは先週末ミラノ、ベネチアに旅行に行っていた。
ミラノで偶然むすびといういかにもおいしそうな弁当屋的なものを見つけ、斎藤即座に入店。唐揚げを購入し、すぐさま店の外で立ち止まって食べ始める。味はなんてことないが、店主が日本人だったこともあり、完全に日本の味の唐揚げだった。それだけで斎藤は十分だった。このとき久しぶりに日本を感じ、気が緩んでいた。そこにやつがやってきた。
少し背は小さめでベースボールキャップを被った、名付けるとするならばボブみたいなやつが来た。
へいよーなんて言って寄ってくる。普通に考えたらこの時点でかなり怪しい。しかしながらこの時点で斎藤は唐揚げ効果によりオープンマインドになっていた。ぷらす今までアメリカで出会ってきたアフリカ系の人がみんな優しかったこともあり完全にボブに心を許していた。
ボブ
わーるどかっぷ。なかとも(長友)!なかとも!ほんだ!なけぇた(中田)! We are friends! Friends!
的なことを言ってくる。グーで行うハイタッチ的なやつもめっちゃやってくるから斎藤も快くうぇーいとそれに応えた。
手には大量のミサンガ。なぜここで怪しいと思わなかったのか。友人は最初からこれがミサンガ商法だと気づいていたらしい。彼はなぜ隣にいるのに何も言ってくれなかったのか。
斎藤はやたらボブがフレンドフレンド連発するもんだから、そのミサンガを友情の証にプレゼントしてくれるもんだと完全に思っていた。斎藤は間抜けなことにミサンガの色まで指定しようとしていた。そして思うがままに手にミサンガをつけられる。そして縛った後に紐の余った部分を爪切りでボブは切った。
ここまでフレンドリーだったボブは、悪徳商法ボブに急変した。
斎藤
ボブ!?!?
お金ちょうだいだって。ここまでは許す。まあミサンガ貰っちゃったし。実際色まで指定しようとしてたし。
ただ20ユーロ出せという。おい、ボブ!ふざけてるのかと思った。ほっっそいよくわからぬミサンガ的なのに20ユーロも払いたくない。そこに2000円以上の価値は見出せなかった。
ボブは20ユーロをポッケからおもむろに出して、あたかもみんな払ってるよ的な感じに仕立て上げる。いや実際に前の被害者は払ったのかもしれない。
斎藤はここで負けないと心に誓った。そして1ユーロをポッケから出してこれしかないと言い張るという暴挙に出た。そんなわけない、観光客だもの。
ボブがそれはだめだよ斎藤さん、みたいな感じで最初はヘラヘラしてた。斎藤も勘弁してくれよボブさん、て感じでへらへらしてた。そうしているうちにボブがイライラし始めてこんなポーズをし始めた。
お前わかってるよな?
的なアレだ。
これに対し斎藤、困って首をかしげるジェスチャー。さらにボブをイラつかせる。そしてさらにさっき友達って言ったじゃないか!と主張する。
ボブいわく友達だから払うんだよとのことらしい。このロジカルはよくわからない。納得できない斎藤は引き続きボブと戦う。交渉人になった気分だ。
さらにそこから3分ほど粘った。ボブがじゃあ5ユーロでいいよと言い始める。
斎藤
(その手には乗らない、甘いな)
20ユーロから急に割引の5ユーロにしてお得感を出したつもりなのだろうか?そんな手には引っかからない。5ユーロは高い。ここでも斎藤は断固拒否。1ユーロしかないという同じ主張を何度も繰り返す。
さらに3分。ボブはもう嫌になったみたい。1ユーロを受け取りそのあと一切目を合わせることなくどこかへいった。
勝った
いや初歩的なミサンガ商法に捕まった時点で負けたのかもしれないがすごく勝って誇らしい気分だった。
みなさん、ミラノではミサンガ商法に気をつけてくださいね。相手を刺激するような言動は慎んだ方が安全ですね。あとセルカ棒を売ってるセルカ棒メーンもたくさんいて、触っただけで買取なんて話もたまに聞くのである程度の警戒心を持って旅行は楽しんでください。
余談、この詐欺長友詐欺とも言うらしいです笑